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最新の研究計画 

令和3年度研究計画

Ⅰ. 基 本 方 針

 昨年度はコロナ禍のもとで国民生活も経済活動も大きな制約を受け、社会的な影響は多大であり、それは現在も進行中である。農業分野においては、「巣ごもり需要」が期待されたが、食の外部化の進展は著しく、農畜産物の需要減による過剰農畜産物の発生や価格低下が見られ打撃は大きい。また、ひとの移動の規制によって直売所などの直接販売が縮小するとともに、外国人を含めた農業雇用労働力の確保にも支障をきたしている。
 こうしたなかで、本研究所の中心業務である調査研究活動は大きな影響を受け、対面調査が制約される中でウェブツールなどの代替的手段により調査目的を達成するという事態が続いている。そのなかでも、総会、理事会などについては、対策を講じたうえで、対面での実施の努力を続けている。情報通信体制の拡充も急務となっている。
 今年度についてもこうした状況は継続するものと思われ、日常的な感染防止等に対する勤務体制の対応や作成したマニュアルに基づき、調査研究業務についても特段の配慮を行ったうえで遂行するという厳しい制約の中での1年となる。
 今年度の諸課題については、北海道地域農業研究所に係る事業検討会の結論を踏まえつつ、昨年度から実施している30周年記念事業を織り込みながら、以下の諸課題に取り組んでいきたい。
 第一は、農協・農業団体や北海道・市町村などによる農業を中心とした地域振興策の策定・樹立を支援するという設立当初の目標を再確認し、その一層の強化のために「産官学」の協力体制を強化することである。ただし、農協、自治体による地域農業振興計画の策定能力は向上しており、本研究所との共同研究も減少していることから、その基礎情報の提供や相談機能の向上を目指していきたい。
 その一環として、今春から当研究所のホームページを大幅に更新・拡充し、様々な情報発信の強化を開始している。調査研究結果を広く公開するとともに、北海道の農業・農協に関するデータベースを徐々に構築し、個々の農協や自治体の情報収集を行うことを計画している。
 第二は、農業はもちろん、関連する食や生活の問題、あるいは農村地域社会の持続的発展などの視点を重視し、農業問題領域を超えた教育・研究機関、研究者との幅広い協力・連携を図ることである。
 コロナ禍を契機に新しい生活様式の確立が議論されているが、研究所としても自主研究として「コロナ禍を契機とした新しい生活様式の構築-農村からの提言」をテーマとした研究を企画しており、より幅の広い領域の研究者との連携により、新しいチャレンジを行ってみたい。
 第三は、以上の体制を整えつつ、北海道農業および農村地域の振興に関わる諸問題について地域の視点から取り組み、地域の将来予測や関係機関のあるべき姿などに関する提言を行うことである。
 そのために、研究部の事務局機能強化に向けて、北海道農業にかかわる様々な分野の先端情報の収集・分析を行う「基礎調査」に取り組み、今後の調査研究の一層の推進に努める。
 また、昨年度には中期的な研究課題として『北海道農業協同組合史』の刊行をめざすための研究会を立ち上げており、北海道における農協の組織・事業・経営の特徴を骨太に描き出し、それに基づいた北海道の農協の進路を指し示すことを計画している。



Ⅱ. 調査研究事業の取り組み

1. シンクタンクとして期待される機能の発揮

 北海道における農業および農村地域の振興に関わる諸問題について、地域の視点での調査研究により、実態を的確に把握・分析し、新たに取り組む「基礎調査」の結果も生かしながら、その将来予測や課題解決に向けた実践的提言を行う。

(1) 自主研究
 農業・農村を取り巻く情勢変化に対応し、農業の持続的発展や地域社会の活力維持に繋がる調査研究を企画・推進する。
 設立30周年記念事業課題「北海道農業協同組合史に関する調査研究」に取り組むとともに、「コロナ禍を契機とした新しい生活様式の構築-農村からの提言」に関する調査研究を開始し、北海道農業・農村の振興に繋がる、新たな農村と都市の姿を展望する。

(2) 共同研究
 JAおよび市町村が取り組む地域振興計画策定に参画し、その策定支援に取り組む。
また、関連研究機関との共同研究課題等を検討する。

(3) 受託研究
ア 会員および、関係機関・諸団体からの調査研究依頼に応え、委託者との密接な連携を図り、研究成果の実践的な活用に繋がる調査研究を行う。
イ 個別課題の関連情報収集や公募事業への参画に努め、提案型研究の推進を図る。
 

2. 大学・研究機関等との連携強化や支援
(1) 大学や研究機関等との研究協力・情報交換などによる連携強化を図り、調査研究事業のさらなる充実に努める。
(2) 協力研究員を含めた産・学・官の研究ネットワークの拡充を図り、調査研究において、農業現場・地域をつなぐ役割を積極的に担い、実践的調査研究を取り進める。
 

Ⅲ. 研究成果の発信と情報提供の強化

 地域農業と地域社会の振興に貢献すべく、研究成果や農業に係る幅広い情報について、より積極的かつ広範な発信を行い、情報提供の強化を図る。

1. 機関誌「地域と農業」と「地域農業年報」の発行

(1) 機関誌「地域と農業」は、農業を取り巻く情勢の変化に的確に対応した内容を基本とし、さらに各地域の特色ある話題を取り上げるなど、会員や関係者の負託に応えられるよう、企画内容の充実に努める。併せて、研究成果の概要を誌面で具体的に伝え、農業専門のシンクタンクとしての認知度向上を図る。
 また、配布先を全道の報道関連機関、医療施設、大学等に広げているが、この取り組みを継続し、広範かつ継続的な農業関連情報の提供を行う。

(2) 本年度に実施する調査研究課題の概要をはじめ、研究所の各種業務の推進概要をまとめた「地域農業研究年報」を発行し、会員へ配布する。
 
2. ホームページの有効活用

(1) 30周年記念事業の一環として情報提供機能を強化したホームページを最大限に有効活用し、研究成果や様々な農業関連情報等について、一般の方々を含めた幅広い層に対し、タイムリーな情報発信を行う。

(2) 提供情報の拡大と内容の充実を図るべく、データベースに各種農業の統計データを新規に加えるとともに、委託研究の成果について、委託元の了承が取れた研究報告は公表を行う。

(3) これまで研究所の事業活動概況等をJAに発信していた紙媒体での「地域農業研究所だより」は発展的に廃止し、ホームページを通じた各種の情報提供により、より広範かつ効果的な発信を行う。
 

3. 地域農業研究叢書の公開

(1) 自主研究、共同研究ならびに受託研究の研究成果のうち、広く利活用が期待でき、対外的に公表が可能なものは、地域農業研究叢書として公開する。
 

4. 農業者モニター会議の開催

(1) 農業者の生の声を聞く農業者モニター会議を開催し、地域の情報のタイムリーな収集を行い、農業を取り巻く情勢の変化に的確に対応した、地域の視点に基づく効果的な調査研究を推進する。
 

5. 研修会開催と講師の派遣

(1) 農業者および農業関係者にとって関心の高いタイムリーな内容により「農業総合研修会」を開催するとともに、研究成果の報告会についても都度開催する。

(2) 会員や関係先からの講師派遣要請に対し、適任者を紹介、斡旋、派遣する。
 

6. 農業や農協活動の意義を広く一般に知らせる

(1) 機関誌「地域と農業」とホームページの有効活用を進めるとともに、マスメディアを積極的に活用し、農業や農協活動の役割と意義を、より一層広範に発信して行く。

(2) 農業、農村の振興等に係る研究内容および成果を、既存の発信手法に加えて、マスメディアや学術誌等の有効活用により、タイムリーに広く発信するように努める。

 

Ⅳ. 組織運営等に関する取組み

1. 経営基盤の安定化と組織体制の強化

(1) 会員の加入促進
 地域が抱える課題への対応や講師の斡旋・派遣・会員に向けた情報の発信等を行うことにより、調査研究事業に対する理解と賛同を得、新規会員の加入を促進する。

(2) 研究体制の強化
 関係機関や行政分野との連携を密にし、調査研究事業の領域を拡大するとともに研究員の質的な向上を図る。

(3) 各種会議体の開催
 参与会・運営委員会等の各種会議体を適宜開催することにより、調査研究事業のあり方や研究課題の提案など、諮問事項を事業推進に反映させる。

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